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2022年の夢日記

2022年の夢日記


2022/04/06

 赤い夕日の油画が三枚あった。一枚目は赤く染まった空を仰ぐように見た構図のものだった。二枚目は、赤い陽で色付いた雲り空を背景にして、立ち尽くした人物が中央に描かれていた。三枚目は、二枚目を他の角度から見たような構図で、その人物の表情が右側に大きく描かれていた。いずれの画にも描かれているこの人物は、写実的ではなく輪郭は太く縁取られ眼球は強調されていた。その人物は驚くでも冷静でもない表情をしていた。

 この画を描いた男と私は話した。話を聞くとこの男は油画で漫画を描きたいようだった。男は自身のデスクに置かれているパソコンを指さした。彼はウェブページに表示された一枚の広告のうしろのことについて語り始めた。彼曰く、広告の小さい画面とは、たくさんの機器と接続されたインターネットへの窓であり、私たちが広告やインターネットを見ているというよりはむしろ、巨大な怪物がその窓から私たちを見ているということらしい。

 私は、とある作家の友人と会って話していた。彼女は恋愛の物語を描いており、陶子という名の登場人物に「たうこ」という読みを与えていた。私がなぜそのような読みを与えるのか聞くと、彼女はそういう世界観にしたかったと言った。


2022/04/19

 雨という文字の中にある点が、四つの点ではなくて無数の点になっていた。

「雷真」というのは原子爆弾の信管らしいが、この「雷真」においては、雨冠がその無数の点の雨になっていた。その原子爆弾の信管は一般の爆弾の信管とは違い、内部に無数に配置されていた。

 私はその原爆の開発を志す研究者と話をした。爆弾の内部にまばら状に信管を配置するのは設計や制作が難しいという。彼は高い志を持ってその研究をしているようだった。しかし、その彼は、現在のウクライナの情勢を憐んでおり、兵器の開発者がその事態を憐れむことを不思議に思った私は「あなたのやっている研究についてはどう思うの」と聞くと、最終的には口論になってしまった。結局彼は「あんな小国滅べばいい、そのための原爆だ」と言っていて、信管の開発したいことが、むしろ目的となっていて、なんだかやるせない気持ちになった。


2022/8/13

 複数形の疑問。cup of “coffees”、“peoples”、木々。コンクリートの上に散乱する缶、スライム。


2022/8/25

私が中学生のころ、体育の授業がある日は体操着を準備しないといけないんですが、もう何回も忘れてしまい授業に参加できず欠席扱いで、その朝の準備に全てがかかっているというプレッシャーの夢です。 どうも国語のドリルと体操着がトラウマみたいで何回もそのパターンの夢を見るのです…。 体育も国語も苦手だったんですが、とはいえ実際には体操着も忘れたことがないし、国語も単位を落としそうになったことはないんです(高校でゆるいですし…。)

それと大学の老朽化した研究棟の一階に廃ローソンがありました。講義棟の植生は管理されておらず雑草だらけでした。廃ローソンには、貧乏な学生が電気も点いていない店内から食べれるものを探して勝手に取って食べていました。このローソンは廃業になってから半年くらいは経っていたようですが、どうやらカップ麺なんかは結構食べられるようでした。

私は、そのとき卒業後自分の研究室がなくなってて困惑していたんです。でも8階の禿げたおじさんの研究室を自分の場所にしようと、勝手に思いついて私は荷物を置き始めることを画策しました。教授のおじさんは迷惑そうにしてましたが、なんだかんだでスペースを作ってくれました。私はそれを見込んで彼に付け込んだのです。

湖を泳いだ。 水の精は唄をうたってくれた。

その時は何キロも泳いで流木や濁流の中を疲れながら。 そう、何キロも泳いで流木や濁流の中を疲れながら。


2022/10/1

とある芸術大学で、制作発表会が催されており私はそこへ行くことにした。 会場に着くと、その入り口は日帰り温泉のような風情の玄関で、その玄関には受付のおばさんがいた。 おばさんに入場料金を支払おうとしたところ、私の財布の中には細かなお金が入っておらず、一万円札だけが入っていた。

「大きいお金しかないのですが、いいですか」と聞くと、おばさんは「いいですよ」と言った。 数百円の支払いだったが、私は一万円札をおばさんに渡してお釣りを受け取った。

会場へ進むとすぐ、地下へ続く階段が目に入った。階段の付近にはおびただしい量の階段や地下へと誘導するポスターが掲示されていた。私はその掲示を見て、地下へ向かおうとしたのだが、たまたまそこへ居合わせた友人に止められた。どうやらその地下は毒ガスが撒かれていて危険らしく、足を踏み入れてはならないようだった。

そのことを、私が付き合っている男に合流したので話すと、彼はその毒ガスの地下と掲示自体が制作物であったことを私に教えてくれた。 どうやら、掲示物のを疑わず信頼して従ってしまいたくなることへの問いを作品にしたようだった。 作品にも関わらず鑑賞者を本当に危険に晒すなんて、と思ったが、男は「でもたしかにリアルがそうだからね」と言った。

そのあとは二人で一緒に会場を巡ることにした。巨大な一つのフロアに、何百人も、自分の作品を思い思いに展示していた。 「運動」をテーマとした作品が多いようだった。 物体の運動、社会の運動……。

私は用事ができたため一旦出場して戻ることにした。再入場するときに代金を支払おうと思って、財布を覗くとおかしなことに一万円札だけが入っていた。 さっき一度支払って、一万円札は崩れているはずだった。 おばさんが間違えたのかと思ったが、聞くところによるとおばさんは計算を間違いないことで評判だった。

しかたがないので、私はまた「大きいのしかないですが、いいですか」と聞いて支払った。


2022/11/15

重厚な窓と高い天井の暗い室内、今にも降り出しそうな雨雲、暖かい人。


2022/11/18

夢の中で転げるほど笑ってた。

友達の〇〇〇〇ちゃんが言ったことがツボだった。 スタイに染み込んだ涎の匂いこそスタイをスタイたらしめるものだ

本質が後天的に身につくということが、核心をついているように思えて、しかも涎掛けによって言ってておかしくて爆笑してた。


2022/11/23

砂浜に埋めた鏡と伏した姿勢でその鏡を覗き込む私の自画像を描く。主題は力であった。鏡から力を取り出そうとしていることを皮肉ったそうだ。

延々と続く桜並木を二人で一緒に歩いた。現実にはあまり思ったことなかったのだが桜がとても綺麗だと思った。

美的なものを取り戻すということについての夢。