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2023年の夢日記

2023年の夢日記

2023/01/18

あしかがフラワーパークが実は、あしかが沢山いるパークだった夢見た。

会った人の前世がわかってしまう能力を持つ人の物語り。


2023/01/21

言葉というのは表面的には水平の連結を起こすが、深部においてはむしろ垂直的なつながり方をする

という夢をみた。


2023/01/27

「Any many」というお笑い番組見てた夢見た。みんなエニメニって言ってた。


2023/01/30

タモリさんがなぜか大学にいて、「今の学生さんは離散的にしか考えられないよね。」と言っていて、私が「そうなんですよ。絵画的に考えられない、でもここだけの話、それは大学の先生がそうだからなんですよ。」って言ったら、教授の癪に触って大学から摘み出された夢だった。


2023/02/08

プーチンと仲の良い兵士たちで飲み明かしていて、兵士はプーチンに飲まされ過ぎて床で項垂れていたのに、プーチンが冗談で起立の号令を出したら、あんなに泥酔していた兵士たちが一瞬で顔を青くして起立したのをみて、プーチンが爆笑してた。 プーチン面白いな〜と同時に怖いな〜と思った夢だった。


2023/02/16

国の諜報機関に所属する人の家族や子供に対する福利厚生が充実していた。特に子供は秘密を漏らすかもしれないため、隔離されることから親と会えない時間が多い。それを考慮してそういった子供たちのための特別の預かり所があった。そこには最新のゲーム機やおもちゃが全て揃っている。しかし、子供たちはそういったものには目もくれず、入室するやいなや預かり所の女性や他の子どもたちと肩を並べて一緒に寝ることしか選ばなかった。男の子が一人気になるゲームがあったようだが、彼もみんなのその気持ちを優先してみんなで川の字になって寝ることを選んでいた。 そんな夢だった。


2023/02/18

その地域に特有の香りについての文学に関する歴史研究をする人に恋をする夢を見た。


2023/02/26

猫に祈祷する夢。 猫はあれでいてかためるらしい。

五月四日、何か大きな事があると言っていた。飛行機のイメージ。


2023/03/10

白の建築を研究する画家の人に師事して気に入られる夢をみた。


2023/06/11

「映画の中の、物たちのカメラ目線が嫌いなのよ」

と私は友達に言った。画を演出するために置かれた説明的な物たちが嫌いだったのだ。

私は途端にその「カメラ目線」を目線として強く意識してしまい 私が映画を観ているのではなく こういう画がキレイなんだろう?と私が見られているのだと気がつく。


2023/06/22

温泉街にある古びたホテルに来ていた。

忘れ物をしたので客間から出て、ホテルの駐車場に行かなければいけなかった。

雨が降っていた。

川が轟々と流れており、駐車場にたどり着くには少し幅のある川を渡らなければいけなかった。私は、渡らなければならない理不尽を強いられて少し嫌な気分だった。なぜか理不尽だと憤慨する気持ちだった。けれど、心配していたよりは案外容易に渡ることができた。

私はレンタルビデオを返さなければならなかったのだ。それなのにホテルへきてしまい、どんどん延長料金が加算されていく心配をせねばならなかったのだ。

部屋に戻ると、部屋の中には浴室があった。ただ普通の浴室ではなく巨大な浴槽が幾つもあり、段差があったり、装飾があったりして海外のプールのようであった。

私はいつのまにかそこを住処としていた。私が最初思っていたのとは違い、実はホテルではなかったのだ。

例の浴槽には、あふれんばかりのお湯をもう何日も流しっぱなしにしている。ガス代は一体どうなってしまうのだ…。

私は部屋の廊下側に付いている窓から感じる住民の老婆の嫌な気配を、無視するように玄関を出て階段を下っていった。

そんな夢だった。


2023/6/28

またいつもの夢で見る空港。 普通、空港の外側が、タクシーやバスのロータリーになっているが、その空港の内部には円環状の電車が走っている。北側のエントランスから入ると、広いロビーから歩かなければいけないが、そのれより南側へ進んだエントランスから入ると電車が国際線の搭乗口の方へ向かってくれる。 空港の中は、黒い光沢のある壁や間接照明やシックなインテリアがあり居心地がよく設計自体はされているが、人混みで小汚くなっていた。 エントランスの外には、外国人も多かった。なんらかの理由で帰国できなくなったと思われる金髪の白人のやや太った女性が毛布に薄汚れた毛布にくるまっていた。咳き込んでいるのを見て、私は咄嗟に自分の鼻を腕で塞いでしまった。 体調の悪そうな外国人がたくさんいたので、病気をうつされたくないと思い私はその場から離れることにした。

私は新しい職場に転職することになっていた。 高層ビルで、外の景色はいつも曇が少しある感じの晴れだった。どうやら「素敵な景色に自在にコントロールできる窓」を謳い実は社員の時間感覚を狂わせ、夜になっても気づかないようにするのが狙いだったようだ。それによって多く残業させることができるらしかった。

Oさんは私の上司になっていた。そして私よりさらに新しく入ってきた二人の新卒の社員の上司にもなっていた。その二人は仲がよく、昼間の景色を見ながらも夜であることに気づいたらよく、一緒に夕ご飯を食べに行っていた。私も一緒に行きたいなと思って声をかけると私も快く歓迎してくれた。 外に出ると、夜の時間ではあったが、不思議にもビルから見ていた景色と変わらず明るかった。


2023/6/28

◯さんは怒っていた。 私の友達が◯さんのカレンダーの右下を破ってしまったからだった。そのカレンダーは◯さんが毎年遠くの神社へ足を運び、入手しているものだったそうだ。 ◯さんは破られてしまったことに怒っていて、私はとても焦ってしまって、とにかく二人でその場を去った。 友達には気にしなくていいよ、と声をかけかけたけど、◯さんがまだ近くにいたので、私は◯さんに聞こえるように、友達には演技だと分かってもらえるように祈りながら、その友達を怒った。


2023/6/28

私の部屋に二人男がいた。彼らはお笑い芸人で、グランプリまでいいところまで行ったことのある実力者だった。

その二人は私の部屋にいて、私のキャメル色の牛革のバイブルサイズの手帳を勝手に見つけるや否や面白がって中身を見ようとしていた。私は見られたくなかったので、私は「見ないで」と言った。 それでも一人は強引に見ようとしていた。けれどもう一人の方が「これで書けなくなったらかわいそうじゃん」と言ってくれて、気持ちを代弁してくれた。助かってありがたかった。


2023/7/26

新しく男の人と付き合って、その人はエンタメ系の仕事をしていた。 家が大きかったので、売れていない芸人さんに部屋を貸してたりもしている人だった。 雑居ビルのような家で一階には表札がわりに、マジックでその芸人さんたちの名前が書いてあった。 芸人さんたちは私にも親しくしてくれて、久しぶりにそこへ訪れたら「お久しぶり〜」とハグをしてくれた。 彼らもあまり来ることはなくなっていたようだった。徐々に仕事が増えて、家にいる必要もなくなってきていたのだ。 寂しいけど、会えなくなる、居なくなるということが嬉しかった。


2023/7/27

私は眠い中窓を開けたり、エアコンをつけたりしていた。 扉で仕切った自分の居る部屋だけエアコンをつければいいのに、どの扉や窓を開け閉めしたらいいかわからず、部屋を行き来していた。

私の部屋は私の部屋ではなかったらしい。 どうやら宿泊しにきていたようだった。部屋の中心にはなぜかカラオケができるところがあった。 部屋の外へ出ると大きな観光バスが私を待っていた。

気味が悪いので私はそれを無視してスーパーへ行くことにした。すると、まだ日も暮れ切っていないというのに、生憎スーパーは閉店していた。

DZPLという謎の会社があった。 会社のロゴは手書きでレタリングされた群青色の太い曲線のロゴであった。 テレビ映像を流していたりして私はその会社を知った。昨今流行っているような昭和風の映像を流していて、怖い内容だった。 テクノロジーを批判することそれ自体を、贅沢だと批判する内容だった。昭和の時代には、テクノロジーを神様みたいに崇められて、そうした人々の思いが募り、機械に神が宿っているのだという。昔はあんなに崇拝していた神を今度は批判するなんて、それこそ神を都合が良く使っていると。

街を出ると、DZPLの看板をときどき見かけた。 地下駐車場を運営するビルや、ゴミ収集車の車にもその会社のロゴを見かけた。一貫性が見当たらずなんの目的でこの事業をしているのかわからず何か支配的なものを感じた。

私は「このブランドが関係ない事業へ名前だけ貸しているのではないか」と仮説を立てた。例えば駐車場はネームバリューではなく単純に立地だけで選ばれることが多いから、なんらかのブランディング戦略ではないかと思ったのだ。ただその仮説を持ったとしても依然として目的は分からなかった。

ひょんな事から雑誌を手に入れ、DZPLについて知った。DZPLはある女性作家が仕掛けた社会埋め込み型のアート作品だったのだ。雑誌には作品の裏話が書いてあり、そこで制作自体が目的なのだと知った。


2023/7/30

そろそろ彼が大学に行かないといけなくなった。 私は私自身が彼のサボりの原因となっている自覚があったので、大学構内を一緒には歩きたくなかった。けれど彼は気にしていないようで見送りしに行くことになった。 エントランス付近で彼の直属の先生がいて、私も会釈した。その時は特に何も言われずに済んだ。

今度はエレベーターと階段付近で今度は彼を気に入っていない先生に会った。その先生は皮肉混じりに挨拶を返した。 「おや、14時。通りで〇〇先生はそろそろ目が開く時間だ」と他の看護師たちと笑いながら言っていた。 これだから一緒に来ると余計気まずいと思ったのに。 私が「何時間後に待ち合わせる」と訊くと 「じゃあ6時間後に」と彼は言った。

私は売店に立ち寄った。 職員向けにPHSが1000円という格安で売られていた。紛失した際にもすぐに連絡が取れるようにとのことらしい。ショーケースの中には電話番号が大きく張り出されている。購入後は購入したPHSからその電話番号にかけると、古いPHSの情報が新しいPHSにセットされるらしい。そんな仕組みがあるなんてすごいな、と思った。

私はそのあと巨大なグミを買って彼を待つことにした。


2023/8/5

あるホテルで朝食を取ろうとしていた。 ロビーではサンドイッチを販売していて、レモンの色と形をした細工の美しいサンドイッチとオーソドックスなツナの四角いサンドイッチを見つけて私は懐かしくなった。このサンドイッチは私が小さい頃、近所の小売店でこのホテルが卸しているサンドイッチだったからだ。もう売っていないのかと思っていたのだが、私が仕事で来たこのホテルでまた食べることが出来るとは思わなかった。 私はノートパソコンを片手に持ちながら、自分の席を確保しようとした。50代ぐらいの夫婦や、友達連れ、ホテルの近隣に住んでいると思われる人々が多く、少し馴染めなさを感じた一人の私は奥へ奥へと逃げるように席を探した。

落ち着いて座れそうなところがあったので、そこに座ることにした。窓は開放的で大きく、日差しが眩しかった。

次の時分には、地下の濡れたコンクリートの部屋にいた。人々に馴染めず、ここに移動してきていたようだった。狭い地下空間に駐車スペースと、アプローチのない剥き出しの玄関付きの部屋が四つほどあった。私はその部屋の一室に住まうことになっていて、何者かに観察されることになったが、家賃も安いしこれも面白いかと許容した。 ある男性と会う約束をしたところ車で迎えに来てくれることになった。やはりあまり部屋にいたくなかったので、常に外出していたかった。迎えが来るのを待たずに私は街を歩いて車の来る道路を歩くことにした。


2023/8/9

「eigen value倍することの物理的な意味、わかってないとダメだからね?」と言われた。 ゲームと世界が溶けて、ヘッドマウントディスプレイ無しでも、ゲームが完全に日常に溶け出していた。ゲームのキャラクターが家の周辺を歩き、窓ガラスからベッタリとこちらを覗いてきていた。おでこを窓ガラスにくっつけて、もうこれ以上進めないのに死んだ目でこちらをみながら、機械的な反復の動作でこちらに歩み寄ろうとしていた。視線に感じやすい人間の性質を利用した人型の歩く広告であった。


2023/8/21

怒りを抑えこんだ表情をした妹が、泣きそうなうわずった声で私に話しかけてきた。 「これっておかしいよね?」 知らなかったのだが、心臓病を患っている妹はときおり通院をしているらしく、医師に不当な診断を受け、その診断に不満だと言う。 それに気がついたのは今月から薬が保険適用されなくなっていたからだそうだ。いつの間にか薬代が高くなっていて、妹はおかしいと思い調べてみると、どうやら医師が「今までの診断は誤診であり、詐病と判明した」とカルテに書いていたらしいのだ。 たしかに妹の症状は確かに軽く、毎日晩酌もしているくらいだから、心臓病患者らしくはないのだが。 ただ、妹はその薬がないと、やはり胸が苦しくなったりするらしく、詐病ではないと主張する。 「気狂い姉になってあげようか」 私はものを主張できない妹の性格をよく知っているから、そういうときは、真偽や正しさなど忘れることにして、自分がすっかりクレーマーになりきることにしている。 私がそう言うと、いままでなら、妹は「そんなことをされるくらいなら」と自分の口で言うことになるのがいつもの決まりだったのだが、今回は珍しく引かなかった。 「職場と違って、病院はリセットできないからね。言い方は多少は考えておくよ。」と私は妹に言った。 私は妹と一緒に大学病院へ行った。院内に入ると患者が至るところで「誤診」について噂をしていた。どうやら妹だけではなく、さまざまな患者が誤診をされ混乱に陥っているようだった。 心臓外科の診療室につくと、そこはあまり病院らしくない空間だった。紺色の壁に金色の装飾があって古めかしいデザインだった。私は小さな受付窓から中にいる人に声をかけた。待たされることが恒例の大学病院だから、かなり待つことを覚悟していたのだが、意外にもすぐに呼び出された。 妹の担当医師は若い外科医であった。 「この診断結果についてです。今月から急に薬価があがったのがなぜですか?」 私は早々に医師に問いかけた。 「これですか。これは。」医師は言いにくそうに、言葉を曖昧にした。 「詐病という診断になったからですよね。」 私が率直に言うと、医師は諦めたように「そうですね。」と言った。

「妹は詐病ではありません。急に診断を変えるのはおかしいのではないですか。」 よくわかっていないにもかかわらず私は語気を強めた。それを見かねて、妹がなにか説明をし始めた。すると、明らかに医師の表情は変わり始めた。彼は、モニターに映ったカルテの画面をマウスでなぞりながら、焦った表情をしていた。 「〇〇さんのおっしゃる通りですね。この診断をした時、僕、夜勤明けで寝てなくて。疲れていたんです。」と言った。 どうやら、やはり医師の誤診であったらしい。 私は彼がカルテの編集の承認の操作を行なっているのをじっと見ていた。 医師は私の背後にやってきて、耳に唇を触れさせながら言った。 「お姉さん、僕、疲れているんです。仕方ないですよね。あと、妹さんの件はいいようにしておきますから。」 と、甘えた感じで身体へ触れてきた。 とにかく、詐病の誤診が解決したので、私たちは診療室をでていった。 後になって、個人的な関係に持ち込むことでうやむやにしようとしていた医師の態度に腹が立ってきた。 「これもクレームする?」と妹に聞くと、 妹は「もういいよ。」と言った。そして、妹は自分が詐病扱いされたことの苛立ちだけは置き去りにされていることに、余計に神経を逆撫でされたようで、ずっと不満をもらしていた。 私はありがとうの一言くらいくれてもいいのに、と思いながら歩っていた。


2023/8/25

夢の中の私は幼かった。小学生になる前の小さな身体に大きな頭を乗せていて、まだ外気と馴染まなそうな、肌をしていた。 顔は醜く、その当時のころの実際の表情より醜かった。 夢の中の私は醜いことが時折ある。そんなに私の顔を歪めなくていいのにと思うくらい、まるで私を嫌いな人が私を見たみたいに嫌な顔。


2023/9/1

教授の部屋で教授が座って喋るのを、あの頃とは違って気づかせるみたいに敵意と嫌悪を露骨にして睨み続けた。 研究室はそれでも面白かった。 研究室に本来あるべきデスクや本棚は飾りであって、植物やコーヒーマシン、スポーツ道具、お菓子ぬいぐるみのそれらが本来あるべきものだと主張するように、自生する植物みたいにそれらが部屋を這っていて雑然としていた。

大きな観葉植物の隣には加湿器があって、真っ黒な水蒸気の雲の一塊を、テンポ良く吐き出していた。私はそれがもの珍しく思ったので、手で掴んでみた。すると結構ねっとりとした質感が拳の中に残った。 この日は珍しく研究棟にはさまざまな人が出入りしていた。美しい鳥や蝶のいる温室が、一般に展示され、私も立ち寄るつもりはなかったけど珍しい鳥を撮りたくて携帯のカメラで写真を撮っているうちに私もすっかり鑑賞する気分になった。 鳥類の羽の模様も、蝶の羽もどこか似ていた。


2023/10/1

最近見た夢をふと思い出した。 友達の一軒家に遊びに行きその帰り道であった。 私は電車には乗らず、線路の中を歩いて帰っていた。その線路はぽつらぽつら建っている住宅たちから鬱蒼と茂った樹木で隔たれていた。 暮れていく陽の中で、真っ暗ではないけれど、はっきりとは建物の形を捉えられる影もない時分だった。 二股に別れていく線路の途中、急カーブで先が見えなかった。遮断機の死んだ彩度のライトが私を見ていた。


2023/10/7

無機質な白い壁の廊下に蜘蛛の巣がかかっていた。蜘蛛が苦手なので見たくなかったのだけど、蜘蛛の腹にある大きな眼球と目が合った。これだから蜘蛛は嫌いだ、と思ってその場を去った。


2023/10/18

また空港。バッゲージクレイムのベルトコンベアが空港全体に張り巡らせられていた。グランドスタッフの女性たちは私に話しかけることをしないのだけど、何かを忘れても遅れてもいけない緊張を私は彼女たちから強いられていた。午後2時の陽の色がだだっ広い空間を膨張させている。大きなガラス張りの窓から外の景色は見えない。ない天井と床との高低差をより露骨にするみたいに置かれた観葉植物と明るい光とが、ここはずっと居る場所ではないことを暗に示しているように感じさせた。

私は男と二人、抜け出していた。(誰?)

けれどやはり戻らないといけない気分になり戻ることにした。 戻ったのは、左右も上下も不安定な網の上だった。そこには雑然と楽器や雑貨など趣味の道具が置かれていた。会社の人たちの空間だったらしい。私はそこでもやはり居る場所を見出せず、次の場所へと移った。


2023/10/30

私はある著名な精神科医が開催したというコンサート会場にいた。客席はかなり急な勾配の斜面並んでいて、私の後ろにも前にも高低差の激しい狭い会場は着飾った人々で埋め尽くされていた。演奏者は舞台上にいるのが普通だが、この会場では演奏者もその客席の方にいた。演奏会の時間になると主催者である精神科医が挨拶のスピーチをした。彼も舞台上ではなく客席の方にいた。彼がスピーチをすると会場全体が熱い興奮に沸いた。私は彼が話したことを全て覚えていなかったけれど、私も彼の言葉になんだか感銘を受けたような気がして拍手をした。しかし、その拍手はどんなに大きく手を叩こうとも音が私の周辺で消失してしまい響かない。他の人の拍手も同様に私の方へ来るまでには籠った小さな音になってしまっていた。みんな、響かない拍手を届けるため、力一杯拍手を試みていた。どうやらこの会場は無音響室となっているようで音が響かない仕組みになっているらしい。楽器からの音色も拍手と同様に響かなかったが、演奏者は客席と客席の間に満遍なく演奏者が配置されており、わずかに響いた音が全体を網羅するようになっていた。響かない音響空間での演奏がどうやらこの会のテーマのようだった。


2023/12/19

幼い私(?)ともう一人の兄弟は、母や父がいる館の奥の広間から離れたところにいた。私たちこどもの二人は立った状態で、それぞれ二人の女中の手で口を塞がれ腕も動けないようにされていた。

一人の女中はこの館ではもう一人の女中へ指示を出してこの館の仕事を回している長としての気質を持った性分の女性で、もう一人の女中はこれと言った主張をせず、ただ仕事をこなしていくような女性だった。

私たちは両親のすぐそばにいながら、それでいて気付かれもせず、その二人に窒息させられそうになっていた。女中が自分の意思によって私たちを殺そうとしているのか、それとも誰かが目論んだことなのか。ただ女中の感じからは自身の殺意によってであるように感じた。